浦日菜乃
こんにちは。トリプルバリューの本間です。
この記事では、エンゲージメントカードをプレイした方々にエンゲージメントカードを利用して良かった点やプレイしたエピソードなどをまとめています。
今回のゲストは西川学さんです!
本日はよろしくお願いします!
初めまして。西川学です。よろしくお願いします!
西川 学 様 プロフィール
- 国家資格キャリアコンサルタント
- 健康経営アドバイザー
株式会社帝国ホテルにて人材育成専任部門を設立し人材育成施策の刷新、人事評価制度改
革、さらにブランドマネジメントやホテルのリニューアルプロジェクトなど幅広くご尽力
され、現在は年間200日の研修登壇に加えてコンサルティングやメンタルカウンセリング
で100日活動されています。そのような日々の活動を通して、人と組織との関係を築くう
えでどのようなことを大切にされているのかお話いただきました。
この記事はこんな方におすすめ
- 人との距離感・コミュニケーションに悩んでいる方へ
- 仕事観に悩んでいる方へ
そんな方に是非読んでいただきたいです。
「どのような場面でエンゲージメントカードを利用しているのか」
浦日菜乃
どのような場面でエンゲージメントカードを利用されていますか。
自分のために活用している他、オンラインでクライアントの方とセッションをする際にキーワード探しや話題づくりに効果的なツールとして役立てています。これは私自身も含めてですが、例えば過去の経験や学びを踏まえて「今、自分にとって大切なこと」を自分の中、奥深くまで降りて行って見つめようとした時、その答えらしきものを何となくは感じても言語化まではできない時、エンゲージメントカードのようなツールが、自分の言語化・明確化を助けてくれることがあります。
浦日菜乃
過去の経験から「今」大切なものをみつめていくんですね。
そうですね。意味があるものは、「今、ここ」の自分にとっての大切ことの中に在ると思っています。その自分にとって大切なことに意識を同期させていくには、エンゲージメントカードの言葉はとても重要なキーワードばかりだと思います。また、エンゲージメントカードの色合いやフォント、イラストの優しい雰囲気がまたとても良いですよね。個人的には、ただ眺めて見ているだけでもワクワクしてきます。
あとは、ちょっとした使い方ですが、朝一番にシャッフルしたカードの中からパッと一枚引いてそれを「今日の一枚」としてそのキーワードに関連することを意識して探して、家に帰ってから振り返るという使い方もいいと思います。自分が見聞きする膨大な情報や起きる出来事から自分が自分のために何を受け取り、何を受け取らないか、自分の感度やセンスを高めることに繋げられます。
浦日菜乃
みんなでカードを使っていくというよりは、個々で自分のキーワード探しのために使われているという形に近いのですね。今後どのように活用していきたいと思い描いているものはありますか。
私が主催するワークショップや個人セッションにさらに取り入れていきたいです。また、様々なテーマでご依頼いただいて企業研修に登壇している中で、「キャリアデザイン研修」「メンター研修」などの研修もとても多いのですが、それらの研修で活用できないか模索中です。
現在、研修やグループコーチングの9割がオンライン開催なので、オンライン環境でエンゲージメントカードをどのような形で活用できるか考えています。
浦日菜乃
オンラインだと伝わりにくいなどの懸念がありますか。
ん〜…。私は多い時は300人くらいの受講者にファシリテーションをしている企業研修でも個人セッションでも、「伝わりにくい」とかのデメリットややりづらさを感じることは全くありません。オンラインに対する好みや得意・不得意は人それぞれだと思いますが、オンラインと対面の「使い分け」はキーになると思っています。例えば、オンラインでの登壇を嫌がる講師の方々はとても多いですが、対面で集まって研修をする時よりもオンラインの方が自己開示できたり、自分の思っていることをきちんと話せるケースが多いのです。
本当はわからないことや悩んでいることがあるけれど、皆が集まっている場だと積極的に聞けない。だけど、オンラインは自宅の自分の部屋など一人静かで安心できる空間にいるので、その環境下で自分をみつめることができ、対話が深まることもあります。オンラインで「自分が大切にしていること、大切にしたい価値観はなんですか?」「自分にとって絶対になくしたくないものはなんですか?」という質問をすると多くのエピソードを語ってくださるケースがむしろ普通です。
浦日菜乃
オンラインだと物理的な距離があるという面でも話しやすくなる点なのかなと思いました。
そうですね。例えば、企業でグループメンタリングやグループカウンセリングのようなことをしていると特に、距離があることで生まれるコミュニケーション、むしろ取りやすくなるコミュニケーションというものもあると私は実感しています。同じ会社内であっても、部署が違えば知らない人同士で集まり、そこから始まっていきます。関係構築をしていくうえでも、まずはオンラインで知り合ってから、次の機会には対面で会って徐々に関係性を高めていくのも効果的です。初対面って意外に緊張しますからね。
これからの時代、最適な人と人との距離感や最適なコミュニケーションのあり方は劇的に変化していくと思います。今の学生さんや若い世代の方々は、手法に於いても感覚に於いても、その最先端にいると私は思っています。
浦日菜乃
今までの物事に「オンライン」がプラスされたことによって価値観は変わってきますね。
そう思います。例えば20歳という立場で今の状況をウォッチできるのはかなり恵まれている。私のように古い世代のコミュニケーションと若い方々のコミュニケーションってどう違うのだろう?とか、これからどう変わっていくのだろう?とか、色々なことを若い世代の方々には注目して見ていてほしいです。また、その時の状況で人の価値観ってどう変わっていくのだろう?ということについては、私のような立場の人間は、「こうあるべきだ」「こうでなければならない」「今の人たちは~だ」などの“べき論”や一方的な押しつけ、否定から入るのではなく、「常に変っていくものだ」「そこに良い・悪いなんか無い」ということを意識して受け入れていく方が自分たちも時代に適応して生きやすくなる、と考えています。
浦日菜乃
コロナ禍だからこそZOOMのようなオンラインの手段が広まってきているけれど、コロナウイルスが収まってもこのオンラインをいかに活用していくかというところは私たちの世代が率先して進めていくべきだなと思います。
浦さん、素晴らしいですね。すごく頼もしいなと私は思います。本当におっしゃる通りで、どうしても「コロナのせいで…」って前提がネガティブになりがちです。でもコロナ禍で様々なコミュニケーションスタイルに変化が起きました。そのような中、「全てが本当にネガティブな変化ばかりですか?」と問いたい。私たちは周りに溢れかえっている意図的な報道やそれらに先導され客観性を失った反応や言動に意識を引っ張られすぎない方が良いのです。「周りの人たちがどう言っているか?どんな不安にとらわれているか?」ではなく、自分自身が物事や出来事をどのように捉えるかで、ポジティブな可能性やチャンスにもなり得るし、実際にできるのです。「コロナが早く終わってくれれば」とか「早く前の環境に戻ってくれれば」って言葉をよく聞くけれど、絶対に戻ることはありません。むしろ、人類が今までに経験したことがなかったような新しい時代がもう始まっているのだと思います。
浦日菜乃
新しい価値観で生きていく必要があるということですね。
「必要がある」とまで言って良いかわからないのですが、「その方が自分らしく、より良く生きられる」っていうことかもしれませんね。そしてこれからは、浦さんたちのように、優秀で新しい感覚、豊かな感性を持っていらっしゃる今の若い方たちが新しい価値観を創造し創っていく時代になると感じています。そして、「これから創っていく価値観ってなんだろう」とイメージして考えるときに、ここでやっと、またエンゲージメントカードの話を出しますが(笑)、エンゲージメントカードを使ってキーワードを一つ一つ探求し、見つめていくのも良いと思うんです。「今、ここ」に自分が立っている、いることをまずしっかり意識したうえで、過去の出来事に基づいて自分の“コア”を探して、エンゲージメントカードを用いて未来を見ていくのも良いと思います。そのときに大切なのは「変化」という言葉を忘れずに持っていることです。
ここでちょっと逆にお聞きしてみたいのですが、浦さんは「変化」という言葉を聞いて、自分の中でどんな感情や印象がありますか?
浦日菜乃
私の緊張しやすい人見知りしやすいという性格的に、恐怖というのは言い過ぎですが緊張の対象、楽しみでもあるけれど少し怖いという印象です。
ありがとうございます。実は「変化」という言葉それ自体には何の意味もないんです。単なる言葉なんです。その「変わる」ということに対して、中にはワクワク感を感じる人もいるんですよね。「何が起こるんだろう?(ワクワク)」「なんか楽しみ!」という人たちも多くいる一方で、実は私も浦さんと同じで「なんか嫌だな」「失敗したら嫌だな」と自然に思っていることがあります。まだ何も起きてないのにね。そこには自分の過去の経験や考え方に紐付く価値観があります。でもそのような私たちの思考パターンであっても、「変化」と聞いてワクワクするように、常々「この状況にワクワクを見出そうとするとなんだろう?」というところに意図的に意識を持っていくと、ワクワクを感じるのが自然なスタイルになっていくと思います。ここに楽しさを見出そうとする、考える、それ自体が一つの「ワクワーク」だと思います。いちばんシンプルだけれどいちばんパワフル。そのようなことから、私のような企業研修講師、コンサルタント、コーチ、カウンセラーの立場として企業・組織内や人が集まる場に関わらせていただく時に、組織の中でどのようにご援していくか、どのようにアプローチしていくかの本質が始まっていく気がします。
浦日菜乃
今いる環境をいかにポジティブ化するか、というところですね。
そうですね。これまた世の中に溢れている“安易なポジティブ”である必要はないので、自分にとっての意味を探す。自分が「良いことしか起こらない」と思ったら良いことしか起こらないし、自分に起きることに自分なりに意味を見い出せるようになっていくので、その時にエンゲージメントカードでは「私にとってはどんなワクワク、どんな意味があるんだろう?」って探れる。言葉探しって実は繊細で難しい部分もあるのですが、エンゲージメントカードにある言葉はどれもとても選りすぐられた、洗練された言葉たちなので参考になるなと思います。
また、「EXCITING LIFE 躍動的な(ワクワクする)人生」のカードように”カッコ書き”が入っていたりするのがより良いなと思っているポイントなんですよ。キーワードってよくシンプルさが求められるのですが、シンプルにしすぎない方が良いこともあると思っています。例えば今回のように「躍動的な人生」のなかにワクワクの要素が入っていて、躍動的といっても様々な捉え方があるので、その中でも「ワクワクすること、という観点で言ってます」という説明がついているところ。もちろん、ひとつの言葉から広がる発想の世界はひとそれぞれ自由で、無限の拡がりがあって良いのですが、一方で、カードの意図していることとあまりにも違う方に行ってしまうとそれはそれでどうなの?という点もあるので、こういう面での配慮はとても大切だと思うし、いいなと思います。言葉の解釈は色々あって良いのだけれど、その言葉の本質を抑えた上でのその人なりの解釈や捉え方が存在するし、それを大切にしてほしいという意図が感じられて、このカッコ書きはすごく大事だと思います。お気づきの方々が多いと思いますが、そこはより多くの方々にも気付いて汲み取っていただけたらと個人的に思うポイントです。本当にいろいろな深い洞察をお持ちの方々が、さまざまなことに配慮されて作られて来たことを感じるカードですよね。
「今1枚カードを選ぶとしたら?」
浦日菜乃
今、一枚カードを選ぶとしたら何を選ばれますか。
「エンパワーメント」です。
企業や働く方々の悩みや課題を解決することの一つに「エンパワーメント」が必要になると思っています。「私ができるエンパワーメントとはなんだろう?どういう関わり方が最適なのだろうか?」と常に自問自答し自分に問いかけ、考えながら仕事をしています。組織においてエンパワーメントができる関係性や行動を創り出していくために、一人一人がどんな知恵や考え方を持つ必要があるのか、どんな在り方が大事だと思うか。ということを問うようにしています。
リモートワークの環境下で上司と部下がなかなか会えず、仕事のやり方も変わってきているなかで、今まで以上に人と組織、あるいは人と人とのエンパワーメントをいかに築き強化していけるか?、これは企業や行政組織ではもちろん、そこまで行かなくても人と人が集まって何かをしていこうとする場では、特にたいせつなテーマになっていくように感じています。
浦日菜乃
では今までお話しいただいた価値観を通してどのようになってゆきたいですか。
研修講師やコンサルティング、キャリアカウンセリング、コーチングを通して、人や組織を支援している立場なので、自分が関わらせていただいたすべての方々が、自律して自らをエンパワーメントできるように支援していくことが私の理想であり目標です。
「今、私は私をしっかり生きている」そんなふうに思える、そんなふうに感じて生きていられる方々をひとりでも多く、今のこの世界に増やしていくことが、私が常に心の中で想い描いているビジョンです。そのような想いやイメージを共有できる方々と、コラボして一緒に仕事をしたり、場創りもしていきたいと思っていて、仲間を探していたりもします。
「エンゲージメントカードをオススメしたい人」
浦日菜乃
このカードをどんな方にお勧めしたいというのはありますか。
同業者である研修講師やキャリアコンサルタントのみなさまには勧めたいです。
エンゲージメントカードを使ったセッションや研修をすることによって、ご自分のビジネスを広げる一助、素敵で強力なツールにもなることをお伝えできると思います。
また、ちょっと変った使い方かもしれませんが、スピリチュアル系ヒーラーの方々はオラクルカードのような使い方をしてリーディングもできるかもしれません。口頭でメッセージをお伝えするだけでなく、出ているカードを実際に目で見ることができると、クライアントさんにもわかりやすくて受け取りやすくなるし、満足度も高まりますよね。
浦日菜乃
実際、ワークショップでもよくあるエンゲージメントカードをプレイしていても最後に自分の選んだカードを写真で撮ることにも関連しますね。
そうですね。私を含めて「エンゲージメントカードを活用したい」とお考えの方々のお仕事にとって、“満足度を高める”という観点はとても大切な要素ですよね。
エンゲージメントカードがあることによって、セッションが円滑になり、深く受けとめるご支援も可能なのでないかと感じています。
“対自分”という観点で、ご自分の今後について悩んでいる方にも使ってみてほしいです。
浦日菜乃
西川さん、今回はありがとうございます。
これからも『もっとワクワークする世の中』に向けて私たちと一緒に、1人でもワクワークする人を増やしていきましょう!これからもよろしくお願いします!
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